香草単

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20年ぐらい前、ハーブに興味を持っていろいろと資料を集めていました。

最初は日本で発行されたものを。まだハーブの本自体がそれほど多くもなく、書店で見かけたらとりあえず購入するということをしていました。でも、大体は似たり寄ったりで、今残っているのは数冊しかありません。

英語やフランス語から翻訳したものもあったのですが、翻訳によって名前が違っていることに気づき、簡単な便覧を作ることを思いつきました。日本語に翻訳された名前と、併記してある学名との対照表を作って並べ替えたものです。翻訳書でなくても、学名が記載されている本はそれぞれリストを作ってみました。

その後、翻訳された本の原書を入手し、両方を見比べながら、それぞれがどう対応するのかをまとめました。この作業の時に学名を軸にしてそれぞれの言語を入力していくのです。

このとき、学名に慣れるために、『植物学名辞典』(昭和10年)と『有用植物の学名解』(昭和34年)の2冊を使って語源的なことを覚えました。

ハーブの本に出てくる植物の学名をノートに書き出し、そこに学名の語源を書き込む作業をしばらく続けていました。英語をやっていたときに語源に興味を持っていたし、もともとが語学専攻(ただし印欧系ではない)なのでこうしたことはあまり苦になりませんでした。この作業は、後にイギリスやドイツ、フランスの資料にあたる際に非常に役立ちました。植物学や生薬学、あるいは園芸学の専門家でなくても、ある程度知っていて損はないと思います。

ただ、この作業をやったのが20年も前のことなので、いま全部覚えているかというと相当あやしいです。ずっとハーブのことに関わってきたわけでもないし、ほかのことで手一杯になってしまい、本を読む時間もないというのもありますし。

当時蒐集していたハーブの本は大部分を手放してしまったので、今はそれほどたくさんあるわけではありません。

ただ、当時刊行されていた雑誌「HERB」が全巻揃っているのと、日本人が書いたものが数冊、外国語からの翻訳が数冊、あとは古い洋書がわりとたくさん。洋古書は50年以上前のモノばかりで、今の書物のように写真が満載の実用書とはちょっと趣が違います。文字ばっかりで、読むハーバルといったところ。

手元に『生薬単』という本があります。語源から覚える植物学・生薬学名単語集という副題がついていて、とても魅力的な内容です。これを見たとき、ハーブに特化したものを作りたいと考えました。仮に名付けたのが『香草単』です。

その後2009年に『ハーブ学名語源事典』という本が出て、すぐ購入したのですが、なかなか作業は進まず・・・書棚に収まったまま年月が過ぎてしまいました。

どうせ作るなら、学名だけでなく、英語や他の資料にある一般名、俗名をたくさん集めたものにしたいと欲が出て、資料を集めているうちに収拾がつかなくなってしまったような感じです。

つい先日出たばかりの本、『ヴィジュアル版植物ラテン語事典』をいま眺めています。ヴィジュアル版というだけあってカラーの図版を眺めているだけでも愉しめる本です。

さて、これらに負けない充実した『香草単』を、と思うのですが、いったいどうなることやら。

手製本を始めた動機の一つが、自分の本を作りたいからでした。「香草民俗誌」というテーマで、小さなテーマごとに一冊ずつ。その一つが学名・一般名対照辞典、これだけでも相当な時間がかかりそうな気がします。

どこかの出版社が出してくれるようなものでもないし、だったら自分で作れば良いんだ、と。自家製本もそれなりに意味があるのです。

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