2012年9月アーカイブ

工房通信(9月)

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前回の記事からひと月も経ってしまいました。

10月7日(日曜日)に開催される豆本フェスタ3に出展します。小さな本工房の場所は86番、会場奥のミニワークショップテーブルのすぐ前です。

イベントの中でミニワークショップを一コマ担当することになっています。豆本フェスタ3のサイトで案内されている「ヴィクトリアン豆絵本(糸かがり)」という講座です。

こちらのサイトでは特に案内らしいことをしていないのに、6月の予約受付開始から早々と予約満席になってしまいました。

小さな本工房の手製本をどこかでご覧になったのか、お会いしたことがあるのか、あるいは内容で選んでいただいたのか分かりませんが、とにかくご予約くださった方々には感謝です。

また、満席のためキャンセル待ちで登録されている方がいらっしゃれば、同様のワークショップを別の場で行いますので、興味がある方は、当日小さな本工房の席でお問い合わせくださいませ。

ワークショップで体験していただくのは、一本の糸でかがる作業です。

もっともシンプルな形は16ページ(12ページや20ページでも)を真ん中で折って、穴を三個所開けて糸で綴じるだけですが、ページが増えると少しだけややこしくなります。

丈夫な本を作るためには麻紐やリボンなどを支持体として使いますが、ワークショップで作る本は一本の糸だけでかがります。写真のように、背の部分がむきだしになっています。この本は192ページありますが、背表紙が無いため、どのページも平らに開きます。

ワークショップでつくるのは16ページの折り丁が3つ、合計48ページの本です。表紙をハードカバー仕様にするのであれば、折り丁が5つ分と考えることができます。この場合、綴じ糸の最初と最後の部分は表紙の厚紙のなかに隠してしまうので、見た目がスマートですし、ちょっとした「遊び」として、表紙の中に文香を忍ばせ、ほのかに薫る本にすることもできます。

1時間で全工程をこなすのは大変ですから、かがり前の作業はこちらで準備しておきます。なので、実際に体験していただくのは糸でかがる部分、まさに製本の要の仕事です。時間内になんとか一冊の「書物」として完成させられるようにします。

かがり前の作業を含めた全体の流れ、コツなどは別に資料を準備し、自力でも製本できるように案内します。また、作業に役立つ自作道具も紹介する予定です。

実習用の教材は、小さな本工房が所蔵する本物のヴィクトリアン絵本をスキャンして小さくしたものです。豆本にしてしまうと文字は読めなくなってしまいますが、イラストを含め全体の雰囲気が手のひらサイズになるので、完成後も愉しんでいただけると思います(書いてあるテキストが読めないという意味では、私にとっては書物ではなく雑貨扱いなのですが・・・・・・)。

さて、今回の出展にあわせてなにか新作を、と考えていたのですが、間に合うかどうか分かりません。商品として販売できるものを何点か準備しますが、それ以外はサンプルを展示し、ご興味があればオーダーを承るという形になるかと思います。

オーダーの場合、表紙の素材やイメージをお聞きして、なるべくご希望に応えられるように製本します。お気に入りの布地や紙があれば、それをお預かりして本に仕立てることも可能です。

いつものハンドメイドマーケットとは違い、出展者はみな豆本を作っているわけですから、そのなかで「小さな本工房」らしさをアピールするには「実用的豆本」をメインにすべきかな、と考えています。見た目のかわいさとか、小ささを追求するではなく、使い勝手と使い心地のいい「書物」を紹介します。なので、どちらかというと出展作品そのものに華やかさはありません。

それを補う意味で、今回はスペシャルコラボを。ハンドメイドマーケットでの出展者仲間でもあり、小さな本工房のお客さまでもあるくうそうせかいのはしながさんと共同出店することにしました。

ペンで描かれた細密な絵とやわらかな色遣いが素敵です。マーケットで拝見した作品が豆本とぴったりだったので、小さな本にすることをおすすめしました。

あとから分かったことですが、手創り市で対訳百人一首豆本に興味を持ってくださり、その場で翻訳の読み比べをされたお客さんだったのです。手創り市のなかでも手製本は珍しい部類ですが、そんな手製本の店で、対訳百人一首が注目されるのはとても嬉しいこと。紙の本に対する理解、愛情があることが伝わってきたので、出展者として作品を並べていただくことにしました。

小さな本工房は本を作る(製本する)という意味では製作系であり、内容を創り出す意味での創作系ではありませんが、くうそうせかいさんは創作系でありかつ製作もされるので、どんな作品が並ぶのか楽しみです。

10月7日、お時間があれば是非ともお越しくださいませ。

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