白雪賦

| コメント(0) | トラックバック(0)

いつも鞄の中には何冊かの本が入っているのだが、その中の一冊、最近ずっと持ち歩いていて電車の中で読んでいるのが『白雪賦』という随筆集。

図書館で借りてきた本ではなく、韓国書籍を扱う書店で見つけてきたもの。1976年に発行された本なのだが、収録されている文章は1930年代から40年代のもの。日本の新書版と同じ大きさで、縦書きで組んであるので感覚的には日本語の本を読んでいるのとさほど変わらない。ところどころ漢字が併記されているので、さらに読みやすいような気がする。

書名にもなっている「白雪賦」という随筆は1939年に書かれたもの。ちょうど70年前の文章だ。「賦」は「早春賦」の「ふ」の字。

今の季節にぴったりの文章。今日は雪が降ったので尚更ぴったり。

今から見たら表現は古いが、じっくりと味わいたい趣がある。漢字で書き表せる言葉が多いため、堅い印象もあるが、かといって漢文を読み下しているほどのものでもない。
日本語の和語にあたる韓国固有の表現も豊富なので、石だけの建築物のようなものではなく、木や紙で構成された建物のような落ち着いた雰囲気がある。

週末から読んでいる交ぜ書き語の本にあるような、漢字でないと伝わらないような、なのに一部を仮名書きされてしまう語、たとえば「静謐」、「蠱惑」、「容喙」、「無辜」、「叡智」などが次々に出てくる。

韓国語の勉強と漢字の勉強と一度に二度楽しめる......いや、二重に苦しんでいるのかも。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://waldsteig.net/mt/mt-tb.cgi/52

コメントする

月別 アーカイブ

Powered by Movable Type 5.2.3