シュトルム&シュティフター

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1990年代はじめ、給料をもらう生活が始まると同時に、古書の魅力にとりつかれてしまった。

たまたまシュトルムの作品に興味があったので、いろいろと翻訳書を探しているうちに古書の世界に入ってしまったのだ。

今では岩波文庫の「みずうみ」のほか数冊があるだけのようだが、昔は結構たくさん翻訳されていたことが分かった。古書店を歩いてあれこれ探した結果、単行本の他に語学教材、全集の中に収録されたものなど90冊近く集まった。

一人の作家で、これほどの翻訳が集まるとは想像もできなかったし、一つの作品で十数種類もの翻訳があるとに驚いてしまった。

同じ楽譜でも、演奏家や指揮者によって違うように、同じ作品が他の言葉に翻訳されたときに、どのようになるかを眺めることができるのは非常に贅沢な愉しみである。

さて、シュトルム蒐集のためにふと立ち寄った古書店で偶然見つけたのがシュティフターの『森の小径』という本だった。この本に出会ったのは1994年の夏、その日のうちに読み終え、次の日には早速岩波文庫の『水晶』を買ってしまった。その後は例によってシュティフターのコレクションが始まったのだが、約5年ぐらいの間に50冊ちかくになった。いまだに探している本も何冊かあるが、気長に探すことにしよう。

最近は古書店を歩いてもシュトルムもシュティフターも滅多に見なくなってしまった。もしかすると翻訳書を集める最後のチャンスだったのかも知れない。その時期に出会えたことが、とてもありがたいと思う。

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