製本ワークショップ

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7月15日(土曜日)に活版TOKYOで製本のワークショップをします。

今年の活版TOKYOのテーマは「喫茶店」です。神保町の喫茶店コースターも人気で、これを集めあるいている方も多いようです。

今回、集めたコースターを貼ることができるスクラップノートを作ろうという企画です。

1回目:12:30~13:30
2回目:14:00~15:00

活版TOKYOで去年、一昨年行ったワークショップとやり方は同じですが、作るモノを少し簡単にしました。

これまでは1折16ページ、12ページの本やノートだったのですが、今回は厚みのある紙を数枚綴じる、ちょっとシンプルなものにしました。イメージとしては二つ折りカードを数枚糸で綴じた感じ、でしょうか。

コースターを貼るための台紙ということなので、厚みがあった方が良いだろうと、それから糸でかがることで若干の隙間ができるので、実際に貼った後の収まりがいいかな、と。

kagari.jpgまだサンプルもできていないので、写真でご案内することができないのですが、外から見るとこんな感じです(ページ数はこの半分くらいですが・・・)。

表紙と二つ折りにした厚紙を4枚か5枚を一本の糸でかがることで一冊の本(ノート)に仕立てます。

普段目にする本やノートは背の部分が見えませんが、これは敢えて背表紙をつけないやり方。理由はいろいろとあるのですが、背表紙がないことによってどのページも平らに開くのです。

今回はスクラップ帳ということになっているので、特に写真やコースターなどの紙モノを貼るという用途を考えると、平らに開くというのはとても合理的かなと思います。

活版TOKYOだけの企画ですので、表紙は今回特別限定のものを使います。

hari.jpg今回は時間の関係上、全工程をご案内することは無理なので、表紙と本文はあらかじめ下準備をしておき、かがりの工程と表紙の仕上げの部分を体験していただく予定です。

やり方を覚えれば、ご自分で白紙のノートを作ることもできますし、これをきっかけに本格的に製本に取り組んでみたいという方がいらっしゃれば、また別にご案内します。

 


◆2017年7月12日 追記◆

◆ワークショップに対する考え

予約申込みについて説明する前に、ちょっとだけおつきあいください(「ちょっと」という割には長いです)。

活版TOKYOでのワークショップは今年で3回目になります。

一昨年は6人×3回、昨年は私の都合で1回のみ6名と非常に限られた方のみのご案内となりました。特に昨年は6名ということで、活版TOKYOのサイトでワークショップ告知があった時点ですでに予約できない状態になってしまいました。

これに関しては、大変申し訳なく思っており、ある意味、公平感がなくなってしまったと反省しています。そのため、今回は公式サイトで案内されてから(7月8日にアップされました)、数日の間をおいて一斉に受付することにしました。

今回は二回実施、募集枠は各6名ですので、合計12名の予定です。

昨年は、予約開始時間早々に申込みメールが届き、一時間ほどで定員に達してしまいました。

これはとてもありがたいことなのですが、一時間後には定員に達した旨お知らせしたことにより、本当は興味があるのに・・・と思いつつも、あきらめられた方が多くいらっしゃることも後ほど知りました。(個別に連絡を頂き、別の場でご案内した方もいらっしゃいましたが)

この反省を踏まえ、今回はどうしようかとずっと考えてきました。どういうことになるか、とても不安なのですが・・・

興味がある方は、まず申込みメールを送ってください。前回は定員に達した時点でその旨告知しましたが、今回は一定時間受付を中断せずに続けます。

受付登録は各回先着順としますが、定員到達以降に届いたメールは「キャンセル待ち」登録として、別途ご案内することにします(24時の時点で判断します)。

「キャンセル待ち」の扱いですが、状況をみて対応を考えています。定員を若干増やすか、他の時間にできないか、あるいは活版TOKYOが終わってから別のところでご案内するか、等々。時間と場所を変えてでもやってみたいという方がいらっしゃれば、その意思だけでも伺っておこうという趣旨です。

可能であれば、一回の参加枠を拡大することも考えられるのですが、製本を初めて体験されるかたが多い中で一度にご案内できる人数はどうしても限定せざるを得ません。これに関しては、私自身苦い記憶がありますので、当分は大人数でということは予定していません。(以下はそのときの独り言)

一週間前のWSで参加した方のひとりが、この人はなにも教えない!とおっしゃって途中退席しました。

こんなことは初めてのことで、わたしこそ途中退場したかったのですが、ほかの9人の参加者が無事に終えられるようにさいごまでやりきりました。

たしかに、いちいち全部を教えていたら時間がいくらあっても足りないし、10人がみんな同じようにできるかというと、とうぜん違うわけだし。

わたしは、先に一通りの作業を見てもらってから、参加者が実際に手を動かすようにと考えていたのですが、みんな同じように進めるべき!という声が上がって、そのあとは収拾がつかない状況に。

みんな個別に呼び出すので、結局、誰に何を教えたのか、なにを教えきれなかったのかも分からずに、なんとかかんとか完成まで導いた感じ。

ひとの意見を聞かないというのではありませんが、やっぱり指導する側としては信念に基づいてキッチリとやるべきだったと反省しています。

そもそも、1時間半から2時間で、10人を相手にやること自体が無理だったのかも。前回は先に実演、その後実習というカタチで余裕で完成させられたのだから、やっぱりやり方に問題があったということなんだろうな、と。

こういう事情ですので、一度にご案内する人数について大幅に増やすことは難しいので、他に日程をきめてご案内するほうが良いのではないかと考えています。

 


◆受付について

本日20時からメールにて受付します。

  • 小さな本工房まで◆メール◆でお願いします。返信はPCから行いますので、PCメールを受け取ることができるように設定をお願いします。
  • メールタイトルは「活版TOKYOワークショップ」としてください
  • 本文には以下の項目をお書きください。
    参加希望時間(12:30開始または14:00開始のどちらか)
    参加希望者氏名(複数名の場合は2名までとします)
    「キャンセル待ち」の場合の希望(活版TOKYO以外でやりたいか、見学だけでもしたい、など)があればご自由にお書きください。

以上です。長文、大変失礼したしました。

◆2017年7月13日 6:40追記

7月12日24:00以前に各回定員に達してしまい、現在キャンセル待ち登録とさせていただいています。

お申し込みいただいた方には今朝6時以降にご連絡を差し上げました。もし連絡が無いという方がいらっしゃれば再度メールを送ってください。

活版TOKYOのイベント外でも、同様の体験ワークショップができないか検討しています。ご希望があればお伝えください。

また、1名あるいは2名程度でしたら、後日喫茶店などでご案内することも可能ですので、ご連絡ください。

かがりの工程と仕上げの部分であれば1時間~1時間半ぐらい、個別の講習となるため、丁寧にご案内することが可能です。

ハーブの本

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IMG_0836.JPG

先月、洋古書店でこんな本を見つけました。

文庫本よりも若干大きく、天地と小口に金箔が施されています。

古書というほど古いモノではなく、2013年にフランスで出た本です。

70の薬草についてのテキストと図版が見開きになっています。

手製本を始める前、ハーブに興味を持って、あれこれ資料を集めました。

25年ぐらい前のことですが、日本で出版された本はそれほど多くもなく、見つけ次第買い集めていました。ただ、それらがどれも似たり寄ったりであることに気づき、大部分は手放してしまいました。その反動で外国の本、しかも「いま」のものではなく、ちょっと昔の本を集めるようになりました。

ハーブを軸としつつも、植物のフォークロアや花言葉の本などを集め、スクラップブック風のノートを作っていました。

最近はほとんど手つかずで、まったく進んでいないのですが、この本を眺めながらなにかカタチにしたいなぁと、考えているところです。

はん・ぶんこのための道具

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私がつくる本のサイズは、基本的にA7判です。文庫本のサイズがA6判で、その半分なので「はん・ぶんこ」と呼んでいます。

なぜこの大きさなのかというと、A4用紙を「無駄なく」使うことができるから。単純にA4用紙を縦横半分に切り分けて、それを折って糸でかがるだけで完成。化粧裁ちもしないので、ゴミがまったくでません。

つくる本の大きさが常に同じだと、効率的に作業できるようになり、また量産も可能になります。そのために私が使っている道具を一部ご案内します。

◆A4用紙を切り分けるための定規

はん・ぶんこはA4用紙横向きで、片面に8ページ、両面で16ページ配置します。(このレイアウトはInDesignというソフトを使って製作しています。)

A4用紙のサイズは297ミリ×210ミリなので、これを縦横それぞれ1/2に切り分けます。すなわち長辺297ミリの半分(148.5ミリ)と210ミリの半分(105ミリ)のところで切るわけです。

これをいちいち測ってから切るのは手間ですし、正確に切るのも容易ではありません。なので、最初から148.5ミリ幅と105ミリの板を準備します。これを使えば簡単に、かつ正確に切り分けることができます。

◆折丁にかがり穴をあけるためのガイド

A6サイズに切り分けて、16ページ単位で折丁を作ります。これを糸でかがるために、さきに穴をあけます。

折丁を一冊分まとめてのこぎりのようなもので一気に目引きする方法や、一折ごとに外からナイフで切れ目を入れる方法、そして内側から一折ごと穴をあける方法など、いくつかやり方があるわけですが、私がつくるのものは「支持体」を使わずにリンクステッチのみでかがるので、外側からあける方法はとらず、内側から穴をあけることにしています。

以前は折丁を作って(つまり折った状態で)傾斜のついた木製の台にのせて一折ずつあけていたのですが、手間がかかる上にちょっと油断すると上下の位置がずれたり、折り目の線上からずれたりと、数が多くなるとちょっとしたストレスになっていました。

IMG_0723.JPGこれを改善するために作ったのがこれです。

A6サイズの透明アクリル板(写真は保護紙がついた状態です)の中央(つまりここが折丁の折り線になります)に4つ穴をあけただけのシンプルなモノ。

これまで、折る→丁合→かがり穴をあけるという順序しか考えていなかったので、折ったモノにどうやって穴をあけるかということが課題だったわけですが、丁合→穴開け→折りの順にしても結果は同じだし、平らな状態で穴をあけることができるので、格段に効率化し、また位置のズレも起こりにくく(ほとんどあり得ない)なりました。

手順を変えただけでここまで変わるのかと今更ながら驚いています。これまで10年間、面倒だと思いつつも、こういうものだと無理矢理納得していたことが恥ずかしいくらいです。

◆表紙の周囲を裁ち落とす定規

IMG_0729.JPGはん・ぶんこの本でも、普段自分が使うモノは厚紙を折っただけのモノを表紙にしているので、これもA4用紙一枚で一冊分です。ゴミが出ないし、実際の使い勝手はこちらの方がずっと良いなと考えています。

もし、ハードカバー仕様にするのであれば、芯材にするボール紙に表紙の紙を貼り、その周囲(四辺を13ミリ~15ミリ)と角(2ミリの隙間を空けて斜め45度)を裁ち落とします。

芯材を貼る前に位置合わせをして、先に切っておくという方法もあるのですが、私は、先に貼って後から周りを切ります。この方が正確だし、見た目(最終的には見えなくなってしまいますが・・・)も美しい。

このときに使う定規です。市販の35ミリ幅の定規に貼り付けて使うアクリル板を準備しました。(以前は45度の三角定規を使っていました)角のところが2ミリほど平らになっているので、二枚を並べると自動的に2ミリ分の隙間ができる仕組みになっています。

これはワークショップに参加した方々の反応も良くて、欲しいという要望がたくさんありました。

以上、3種類のツールをまとめて作ろうと(専門の業者さんに発注するのですが)考えています。発注数によって値段が若干安くなるようなので、ご希望を伺いたいと思います。

ご希望の方は小さな本工房まで◆メール◆でお願いします。

◆◆追記◆◆

今回ご案内したものはアクリル板の加工業者さんにまとめて発注しています。

1枚だけよりも、同じものを複数枚まとめて作ると安くなります。

今回ご案内したものは以下の金額でおわけします。

◆148.5ミリ×300.0ミリ、3ミリ厚→300円

◆105.0ミリ×300.0ミリ、3ミリ厚→250円

◆45度裁ち落とし用のパーツ→2枚で500円(お手持ちの定規に貼り付けてお使いください(35ミリ幅だとピッタリ収まります)

◆13ミリ幅のパーツ→100円(長さは15センチです。それ以上の定規に貼り付けてお使いください)

◆はん・ぶんこ用穴開けガイド(105.0ミリ×148.5ミリ、2ミリ厚、かがり穴の数は4つです)→400円

◆◆他のサイズでも穴開けガイドを作りたいと考えています。ご希望があればお知らせください。洋本用だけでなく、和装本用もあると便利かもしれません。

語学書蒐集

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私にとって製本というのは、なにか作品や商品として製作して展示したり販売したりするものではなく、自分が欲しいものを使い勝手と使い心地が良いものに仕立てることだと考えています。

以前は毎月手創り市に出展して、製本サンプルを並べたり、ちょっと売れそうなものを考えていくつか出したりもしたのですが、そもそも、何のための製本なのかを考えたとき、ちょっと違和感があったのも事実です。

売るためにせっせと作る気にはならない、という気持ちはずっと前からあって、じゃぁ、なんで手創り市に出展しているの?ってことにもつながってくるのですが、私としては、書物だって他のモノと同様に手仕事でできることなんですよ、ということを知ってもらえたら良いかな、というぐらいの答えしか思い浮かびませんでした。

では自分がほしい本というのは、という話しになるのですが、小さな本工房がなにかオリジナリティのある本を作り出すだけのチカラ(財政的な面でも、内容に対する能力面でも)があったら、ある種の語学書を作ってみたいな、と考えています。

こんなものが欲しいという漠然とした思いはあるのですが、それに近いモノがないかとちょっと古い語学書を蒐集しています。

大型の書店でもあれこれ手にとって眺めてみるのですが、手当たり次第購入するだけの資金もありませんし、置き場も余裕がないので(すでに部屋の中は棚から溢れた辞書やら参考書が積み重なっている状態ですし)、新刊書店の棚にないような古書ばかり集めるようになりました。たいていは昭和の本です。

今、語学書には音声ファイルを収録したCDがついているのが当たり前になっていますが、むかし(私が大学で外国語を専攻していた頃もそうです)はカセットテープの時代で、テキストがいくら、そして別売りのテープがいくら(しかも本よりも高い!)というような感じでした。それを思うと、CD付きでこの値段で買えるということがどれだけありがたいことか・・・という気持ちになってしまいます。

専攻していた外国語は、当時はあまり教材もなく、集めるというような感じではありませんでした。いまは溢れるほど出ていますが、まぁ、興味がないので。量的には非常に増えたのは事実ですが、質的な面で豊かになったかというと、わたしはギモンに思っています。

専攻とは関係なく、いま集めている語学書はドイツ語やフランス語、ロシア語など。言ってみれば、むかしの「第二外国語」で一般的だったものです。

特にドイツ語関係の古書を重点的に蒐集していて、学習書(自習書)だけでなく、読解用の対訳教材や訳注書、単語・熟語集、独文解釈や和文独訳の教材など、いまの新刊書店の棚にはないようなものもあります。

英語だと、大学入試とも直結していて、文法書や英文解釈や英作文、単語集なども充実しているし、受験と結びつかなくても、TOEICなど検定試験対策の教材もあるし、それとはまた別に一般向けの教材もあるし・・・といった状況なのに、例えばドイツ語やフランス語では同じような充実度が期待できるかというと、残念ながら・・・ということになってしまいそうです。ただ、手元の「昭和の語学書」はかなり高度な内容のモノもあって、今では書店で見かけないだけの話し、なのかもという感じもしますし。

「いま、目の前にあるもの」だけを見ていたら、絶対に気づくことがないような教材がかつてはあったという事実を知ることができるかどうか、これは案外重要なことなのではないかと思います。もちろん、語学書に限ったことではなく、ほかのどんなことについても言えるのでしょうが。

そんなわけで、手元に集まった語学書を眺めながら、もし小さな本工房がなにか新しい語学書を作るとしたらこんなモノが良いのでは、とか、この本をこんな風にアレンジしたら使いやすいかも、とか、この単語集を逆配列にしたら便利だろうな、とか、英語の語源単語集と同様のものができないだろうか、とか、訳読用の注釈書はこれが参考になりそう、なんてことをあれこれ考えているのです。

私は、もともと「創作系」ではないので、なにか文章を書いたり絵を描いたりして、それを製本して売ろうとか、発表するという発想はない、でも、もし自分が編集者であり、企画者であり、また同時に製本もこなす出版人だったら、こんなモノを作ってみたいという構想はいくつかあって、あとは時間と金と、頭の問題(結局全てが・・・ってこと?)なのです。

翻訳詩集

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過去にも何度か書いたことがありますが、「翻訳詩集」というものを作っています。

IMG_0559.JPG最初に作ったのが、シュトルムの「ヒヤシンス」の日本語訳をあつめたもので、最初に作ったときは7通りの飜訳を一冊にまとめました。

もともとシュトルムやシュティフターの翻訳書を蒐集していたので、手元にある資料だけでまとめることができました。

その後、資料が増えて、今のところ9通りになりました。

7訳のときは「はん・ぶんこ」サイズで16ページに収まっていたのですが、飜訳が増えたので体裁を変えて再度作り直しました。新しいものは文庫本サイズで、片面のみ印刷して紙全体をロウ引きし半透明にしてみました。間に別の紙を挟んで、読みやすいようにしてみました。良い感じです。

写真は、ドイツ語の原文。InDesignで入力したテキストをもとに、樹脂版を作ってもらい、装飾料紙に印刷してみました。古書の雰囲気を醸し出せたら良いなと思っていたのですが、見事にピッタリです。

日本語訳以外に、英訳と仏訳も見つけたので、こちらもあわせて一冊に仕立てるつもりです。

翻訳詩集の第二弾はやはりシュトルムの作品で、「みずうみ」の中にも出てくる「森の中で」です。こちらは詩集のほかにも「みずうみ」の翻訳書や対訳教材からも翻訳を蒐集したので、目下29通り。こちらはページ数も多くなり、読み比べる楽しみも味わえます。

翻訳は出版年が古いものから順に並んでいて、初期のものでは五七調や七五調で訳されていたり、いろいろと発見があります。

これはまだ製作途中ですが、いつかお披露目できたら良いなと思っています。

reliure

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reliure.jpgむかし「外国語学部」というところで学んだこともあり、辞書が部屋のあちこちに置かれています。

単に書棚に入るスペースがなくて、こたつのまわりに無造作に(こたつから出なくても手が届く範囲で!)置いてあるだけのことなのですが。

いま作っているフランス語の逆配列による動詞リスト&活用表をちょっと充実させようと、あれこれ考えています。単なる動詞のリストでもなく、また、単なる活用表でもなく、なにかもっとおもしろくて役に立つような・・・

訳語に英語も加えたらちょっと便利かなと思って、この辞書を取り出してみました。角川書店の『アポロ仏和辞典』です。既存の仏英辞典に和訳を加えたもので、英訳は別色で印刷されているので、区別しやすいようになっています。

さて、この辞書で "reliure" という語を引いてみたところ、こんな解説がありました。

◆製本は大別して、reliure manuelle(手造り製本)とreliure industrielle(機械製本)に分かれる。化粧裁ちをしないbrochage(仮綴じ)は本の形にまとめるだけなので、製本ではあるが装丁とはいわない。超豪華装丁には金表紙や宝石をちりばめたものなどもあるが、主流は革装で、vélin(子牛革)、maroquin(モロッコ[ヤギ]皮)、basane(羊革)、parchemin(ヤギまたは羊革)、chagrin(ヤギまたは羊の粒起革)などが用いられる。革を使用する部分によって、pleine reliure(総革装)、reliure amateur(背と表紙角の革装)、demi-reliure(背のみ革装)に3大別。ほかに、reliure en percaline(上製布装)、reliure en toile(クロース装)、cartonnage(カートン表紙背布装)、reliure [à la] bradel(カートン装)、reliure en plastique(ビニール装)など。欧米では、自分の読んだ仮綴じ(livre broché)を好みの色の革装本(livre relié en cuir)に仕立てなおして愛蔵する愛書家が多い。

私がつくる本は糸でかがっただけで、そのあと立派な表紙をつけるとか、化粧裁ちをするわけでもないので、この説明によれば、brochageということになるのかなと。

工芸製本reliure manuelleに興味がないわけではないけれども、それとは別の、もっと身近な製本をしていきたいし、それを案内していきたいなと考えています。

The Thread That Binds

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IMG_0645.JPG丸善日本橋店3階にある洋古書店、ワールド・アンティーク・ブック・プラザでこんな本を見つけました。

The Thread That Binds

21人の製本家への取材をまとめた本です。

手元に、英語で書かれた製本の指南書は何冊かありますが、なにか特別調べ物をするとき以外は滅多に開くことはありません。

でも、この本はおもしろそうなのです。実際にアメリカで活躍している製本家の話(もちろん文字化されたものですが)を聞くことができるのです。

全て英語なので、すんなり理解出来るわけではありませんが、製本に関する語彙を集中的に覚えてしまえば、おおきな勘違いはせずに話しを追っていく事ができます。どうしても分からなければ辞書を引けばすむ話しだし。

逆に考えると、製本に関することを英語でどう言えば良いのかがズバリ分かるという、とってもお得な「表現集」を手に入れたと言っても良いかもしれません。和英辞典を引いたって、適当な表現にたどり着くかどうか怪しいところだし。

ひとりあたりの記事は約10ページ、ちょっと時間を割くことができればなんとか読み切ることができそうです。

質問はこんな感じ・・・

"How did you start in binding?"

"What brought you into bookbinding?"

"What is your favourite part of being a bookbinder?"

"What about things you really dislike about your job?"

"What advice would you give to someone who is interested in pursuing bookbinder as a career?"

こんな質問を投げかけられたら、どんな答えが返ってくるのか気になってしまいます。

逆配列

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IMG_0639.JPG手元に『語尾からの配列による基礎フランス単語集』という本があります。

どういうものかというと、通常の辞書は見出し後のはじめのほうからABC順に並ぶのですが、この単語集は語の終わりからABC順に並んでいます。

フランス語の場合、動詞が、-er、-ir、-re、-oirで終わるので、その部分を見ると動詞がずらっと並んで出てきます。しかも、活用パターンが同じものが並んで出てくるので覚える際にも整理しやすくなります。

単語集の下にあるのは黒田龍之助さんの『寝るまえ5分の外国語』という語学書書評集です。この本でも紹介されていて、「学習者として長年わたし自身が構想していたのが、まさにこれだった。」と書いています。

手元に、英語のものはある(『英語逆引辞典』、『逆配列英単語速習』、どちらも郡司利男編著)のですが、ほかの言語でもあったら便利だろうなと考えています。専門的なモノでなくても、2000~3000語程度の分量で。

というわけで、FileMakerを使い、単語を入力すると自動的に逆配列にできるように計算式を作って、単語リストを作ってみました。まだやりかけで、いろいろとチェックしなければならないのですが、十分に使えそうな気がします。

IMG_0520.JPGまずは、フランス語の動詞のみのリストを作ってみました。白水社の『徹底整理フランス語動詞のしくみ』にある約700の動詞リスト(不定法索引)を通常通り入力して、逆配列に並べ替えてみました。

試作品なので、書き込みやチェックの跡がそのまま残っていますが、こんな感じです。このリストに、活用パターンを記号化して加えるとか、あるいは同じ変化の動詞が並ぶのであればその代表動詞の活用表を挿入する(『語尾からの配列による基礎フランス単語集』は代表動詞のところに直説法現在の活用表が載っています)と、より使いやすくなるのかな、なんて考えています。

むかし作ったのは、単純に活用表をわかりやすく並べ替えて色づけしたものだったのですが、どの動詞が同じ活用をするのか、あるいは、他とどう違うのかがいまいちハッキリしませんでした。

どの程度うまくまとまるか、まだ全く分かりませんが、単なる活用表よりはずっと使い勝手が良いものができそうな気がします。そしてうまくいくようだったら、他の言語でも試してみたいなと考えています。

百人一首

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karuta.jpg5年前にはじめて作った豆カルタ、年末年始の百貨店催事で豆本と一緒に並べて(散らして)展示しました。

その後、別のイベントや手創り市などのために製作し、何人かのお客さんにお求めいただくことができました。

写真は最後に作ったもので、取り札のみ100枚、ピッタリサイズの箱入りです。

この豆カルタ、A4用紙2枚に札の画像を印刷し、まず厚紙に貼り付けます。完全に乾いたら、100枚に切り分け、札の裏に糊を塗って色和紙を貼ります。

色和紙を札の縁から3ミリだけ残して切って、最後に札を包むように糊付けして完成です。

一枚一枚手作業なので、一通りの工程を終えるのに半日ぐらい(乾燥時間などを除いた実質作業時間)かかります。

hyaku.jpgさて、本工房で取り組んでいるのが、百人一首の外国語訳を蒐集し、「はん・ぶんこ」や名刺サイズの小さな本に仕立てること。

2012年の春に大学の図書館での企画展示のために製作した「はん・ぶんこ」サイズの本は14冊(つまり14通りの飜訳)でしたが、その後あらたに入手した古書やウェブ上で見つけたデータを加え、昨年1月の時点で24通りの飜訳が集まりました。

(この時点で、英訳14、独訳3、仏訳3、露訳2、中訳1、韓訳1でした)

これを FileMaker というデータベースソフトで一つに集約しました。こうすると、一首ごとに異なる飜訳を並べて読み比べることができるようになります。

昔作った「飜訳詩集」はシュトルムの「ヒヤシンス」や「森の中で」を複数の日本語で読み比べるものですが、この逆バージョンという事になります。

実は、入力済みのものが24通りなのですが、まだ入力作業が済んでいない資料がいくつかあって、もう少し増えそうなのです。この先どうなるのか、たのしみです。

手仕事としての製本

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ブログを振り返ってみたら、去年は記事を一つしかアップしていませんでした。

しかも、ほとんど「業務連絡」的な内容という・・・

meishi.jpgさて、昨年末、活版TOKYOでお世話になっているまんまる〇さんに小さな本工房の名刺を印刷していただきました。

これまで使っていた名刺はPCでレイアウトし、家庭用のプリンターで印刷したものでした。長いこと同じデザインで使ってきたものでそれなりに愛着もあるので、もうしばらく使い続ける予定です(活版名刺には、住所と電話番号が入っていますが、従来のものには入っていません)。

名刺に「手仕事としての製本」と入れてみました。

「手製本」としても良かったのですが、なんだか工芸製本のようなイメージがあって、西洋のルリユール作品を連想されそうなので、ちょっと抵抗がありました。

過去にも何度か書いていますが、自分が目指している方向が工芸的なものではないし、また、機械で量産される本に対する反抗心や、紙の本へのこだわり、使い勝手と使い心地を優先した造本様式などをひっくるめて、「手仕事」ということばで表してみました。どこまで伝わるかは分かりませんが。

自分自身を「製本家」と名乗ることができるのか、まだまだ自信がないし、そもそもが「自家製本」なので作品、商品として世に出回ることもほとんどなく、知られる機縁もないのですが、ワークショップなどを通して地道に活動を続けていきたいなと考えています。

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